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「明 野 処 分 場 問 題 の 現 状 と こ れ か ら」を読む 2/2

9月15日(金)山梨県は県環境整備事業団に対し、規模縮小に伴う処分場設置の変更申請を許可しました。山梨日々新聞の記事は こちら です。(下欄に全文引用してあります。)

以下は14日に掲載した 「明 野 処 分 場 問 題 の 現 状 と こ れ か ら」を読む 1/2 の続きで、4人の専門家の指摘から始まります。  
   *~* 「無理が通れば道理ひっこむ」とはどちらの側に当てはまるでしょうか?
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4. 専門家からの指摘
 対策協は4人の専門家の方々に応援を頼んでいます。信州大学教授で、地質の研究をしている小阪共栄先生、大阪市立大学大学院名誉教授で、地下水の研究をしている熊井久雄先生、元長野大学講師で、廃棄物問題の専門家である関口鉄夫先生、そして、元京都大学防災研究所研究員で、地域環境研究所所長の中川鮮先生です。
 先生方には既に、県環境整備事業団の変更許可申請に対して、概略次のような意見書を提出して頂きました。

<小 坂 意 見 書>
 浅尾予定地近隣に塩川断層という活断層のある可能性が高い。また、その証拠とも考えられる液状化現象の跡が予定地近隣で観察された。環境整備事業団による申請書は、塩川断層の存在にまったく気がついていないばかりでなく、基本的な調査の面でも不十分きわまりない。そのような申請書に基づいて、このように不適切な場所に処分場を建設するなどの愚は絶対に避けるべきである。

<熊 井 意 見 書>
 予定地の立地は地質学的および地下水学的に危うい場所である。
(1) 予定地の地質は角のあるレキを多く含む。この場所はもともと地質的に不安定なので、そこに敷設されるシートは地下水の圧力の変化によって動かされ、レキによって損傷を起こす。また、地下水位の変化によってシートが持ち上げられることも予測される。
(2) 予定地の地下では、地下水が少ない隙間をかなりの速度で移動し、汚水があれば速やかに拡散する。狭い流動経路では、汚染が濃いまま下流へ広がる危険があり、汚染地下水が上水道井戸に広がることが心配される。
(3) 湯沢川が汚染されると、集落の浅井戸を汚染する可能性がある。
 火山山麓という地質条件での処分場計画には、様々な予測できない危険性がある。この処分場の計画は白紙に戻したほうが良いと思われる。

<関 口 意 見 書>
 環境整備事業団の申請書には以下のような問題点がある。
(1) 申請者と許可者が同一人物(天野健)であり、客観的な評価・監視の仕組みがない。
(2)山梨県は排出抑制と発生抑制に関する具体的な政策に着手していない。処分場候補地の絞り込みを明野に限定したのは公平性に欠ける。県は全国の処分場の残余年数が少ないことをもって処分場の必要性を説いているが、それは処分場の適地の存在しない明野村に設置することの理由にならない。
(3)山梨県のゴミ行政の怠慢が、住民の廃棄物処理施設に対する不信感や不安感を増大させている。処理業界や産業界も不法投棄を根絶させるための有効手段をとっていない。公共関与だから安全性が確保できるなどという根拠はない。この処分場は産業界と処理業界のためだけのものであり、「公共関与」の名を借りた業界の事業代行である。このようなことは法律で認められていない。
 以上のことから、この計画は処分場の必要性が不明確であり、客観的な安全性も担保されない仕組みとなっている。県および市町村は直ちにこの事業団から撤退すべきである。

<中 川 意 見 書>
 国の遮水工構造技術基準では「遮水層の下部に必要強度を有し、平らな基礎地盤が設けられていること」が求められている。管理型処分場の構造は集排水管の敷設等によってそもそもこの条件を満たすことが難しい。加えて、この計画の場合、運搬車両が処分場内を通行する状況下で遮水工の安全性を保てるか疑問である。また、申請書ではシートの耐用年数に関して不確実な数値を採用している。これは現場で採用されるシートの安全性が確保できることを数値的に示したものではなく、その「40年以上」という数値の根拠も示していない。更に、申請書で解説されている内容では、安全性の検討として不十分である。事業団のボーリング調査から「基盤層は不透水層」と断定することは間違いである。深井戸への影響調査を軽視してはならない。検地システムにしても、その方法の有効性は認めがたい。また、仮にシステムが機能したとしても、漏水の原因となった遮水工の破損をどのような方法で修復するのか疑問である。現時点では、不十分な対応しかできないのだから、当該地域での計画はさけることが妥当である。

こ れ か ら の 戦 い

1. 現地での行動、北杜市と県に対する行動
 県、事業団は、山本知事の選挙日程に合わせるためだけに、住民の声を無視し、子供たちの未来を奪い、時代に逆行してまで計画を推し進めています。この強権的な進め方に対して、対策協は現在、現地での行動を計画しています。また、県庁での抗議行動を更に強化しようと考えております。
 加えて、自らの責任を放棄している白倉市長に対しても、抗議行動を更に強めてゆきたいと思います。
 皆さまからの支持だけがこれらの行動を実りあるものにしてくれます。孫たち、子供たちのため、これからの県政や市政のためにも、この処分場の建設をなんとしても中止させましょう。

2.裁判闘争
 対策協は平成12(2000)年以来、皆さまに支えられながら、弁護団とともに、県、事業団を相手に裁判でも戦ってきました。今現在もなお、平成15(2003)年から、県を相手に処分場設置許可取り消しの本裁判(行政訴訟)を戦っています。計画の変更に伴い、事業団が新たに許可を取り直すことになっていたため、裁判は事実上ストップしていました。これからは、この変更された計画をめぐって設置許可取り消しの戦いに臨むことになります。専門家の先生方に応援して頂きながら、弁護団の協力のもと、上に述べた問題点その他を法廷でも存分に展開してゆく所存です。県、事業団は、かなり無理して計画を進めています。そのため、様々な面でアラが出てきています。
 次の審理は、9月26日(火)午前10時から、甲府第一法廷にて行われます。
 また、これらからの強引な建設に対しては、建設差止仮処分を求める裁判を新たに提訴してゆかなければならないと考えております。
 皆さまのご支援をよろしくお願い致します。

3. 町民、市民、県民へのアピール
 『対策協便り』も第46号を数えるまでになりました。旧明野村が北杜市となってからは、明野町内ばかりでなく、北杜市全域への新聞折り込みも始めております。先だっては、発刊以来初めてのカラー版も、明野町内にて配布することが出来ました。
 また、町、市での各戸チラシ配布、甲府駅等、駅頭でのチラシ配布も引き続き実施してゆきたいと思います。
 これらの活動を通して、今後ますます、町民、市民、県民の皆さまにお知らせしてゆきたいと思います。



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山梨日々新聞 9.15付新聞記事
明 野 処 分 場、県 が き ょ う 変 更 許 可  事 業 団 は 建 設 準 備 を 本 格 化 へ

 北杜市明野町浅尾への県の廃棄物最終処分場整備計画で、県は十五日、事業主体の県環境整備事業団(風間善樹理事長)に対し、規模縮小に伴う処分場設置の変更申請を許可する。事業団は変更許可を受けて同日、北杜市明野総合支所内にある明野事務所を建設事務所に移行、入札手続きをはじめ建設準備を本格化させる構えだ。
 変更計画は、二○○三年一月に設置許可を受けた現計画から、梅之木遺跡の遺構の重複部分と覆土置き場の一部を予定地から除外。廃棄物の埋め立て容量は三十万四千立方メートルから二十万七千立方メートルに約三割縮小した。建設費は四十億五千四百万円で、埋め立て後十年間(管理期間)の維持管理費を含めた総事業費は八十二億三千九百万円を見込んでいる。
 事業団は十五日、明野事務所を「明野建設事務所」に移行、予定地入り口に処分場の完成予想図を描いた看板を設置する。建設事業は十月下旬以降、立木伐採や粗造成から着手する。
 一方、処分場計画に反対する明野廃棄物最終処分場問題対策協議会(清水忠孝代表世話人)のメンバーは十四日、県庁と北杜市役所を訪れ、あらためて建設に抗議した。県庁では「地質や地下水の委員がいない専門委員会の審議は不十分」とし、委員会での検討経過を明らかにするよう求めた。市では、法定外公共物(赤道)の使用許可について「地元浅尾区の建設反対決議にかかわらず、許可を出したのは誤り」と抗議した。
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by mukai-message | 2006-09-17 15:13 | ○放 射 能 汚 染
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